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2001.5.30
(前回の更新分)→GO!
男の揺れる声もまるで予想していたかのように、再び女は唇を這わせる。 男はじっと待った。 その答えを、不安にかられながら、だが男の肉体はどうしようもない心地よさで満たされている事に間違い無かった。 互いの吐息だけ聞こえる。 ようやくその柔らかい唇が彼と合わさった時は、男は安堵と共に彼女を受け入れた。 ゆっくり、ゆっくりと互いが絡み合う。 女の柔らかい髪が男の耳元を通り過ぎると、彼はその誘惑に耐えきれずに手を伸ばした。 髪が、指と絡み合う。 それに応えるように、女の指も彼の上で動いた。 指を、肩を、背中を、滑り落ちる女の指。 時に強く力を込め、男の肉体の感触を確かめているかのようなその動き。 次第に男の肉体にもその仕草が乗り移った。 女の肩を男の指が滑る。 「ん・・・。」 男に塞がれている口の隙間から、女はうめいた。 その声を塞ぐように、男は再び強く彼女を引き寄せる。 |
(・・・まだ続く)
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