放送から22年間、さまざまな書籍が発売されました。 当時の雑誌や模型関係の書籍、最近ではボトムズ・アライブ、ボトムズ・オデッセイ、ボトムズ・アーカイヴ。 全てをみた訳ではありませんが、なるべく目を通してきました。 ボトムズの人気はメカが支えているという事で大半はメカについて。ってゆーかメカだけでキャラが全く載っていないなんてザラ。その度に「あ、そーか。 ボトムズファンってフィアナとか求めてないんだな」と、かなり寂しい思いをしてきました。 スタッフへのインタビューでもフィアナは「宇宙に素っ裸の女がいたら驚くだろうな〜」というくだりくらいで、彼女の内面に触れたものってほとんどなかったのでは? しかもキリコとの感情について語っているのって、他の話題と比べるとほとんどないに等しいように感じてきました。 印象に残っているのは放送当時のアニメージュにおいて、郷田さんに学生時代の知り合いだという人(多分)がインタビューした記事です。 その中で郷田さんは「キリコはキスすらしないから(フィアナは不満だろう)ね」と語っているのをみて「そうだよ、どーなってるんだよ!」って、強く思った。それぐらいかなぁ。 でもそれからの郷田さんを見ていて、この人にあんまりそーゆー事を聞いてはいけないのでは、と感じてきました。 あんまり考えてなさそう・・・演じる事に夢中だったろうし、昔の話だし、彼にそんなに引っ張ってもね・・・。 そして、わたしの二人の恋愛への色んな疑問は妄想として脳内で育むのみで十数年が経ちました。 その後ネットという場を得て他にもフィアナファンがいるという事が分かってものすごく嬉しく思ったのですが、ファンの気持ちはあくまで受けての感想。送り手としてはどうなっているのか、ずっと疑問でした。でも、答えは出てない。 そこでやっと演じ手からの言葉が聞けるとなったら、もう待ちきれないもので。 DVDの付録、まずは弥永さんのインタビューからかじりついて読んだのです。 感想は「問いの答えは全て彼女が持っていた」という事でしょうか。 スタッフへのインタビューの中でもフィアナについては少し触れられていますが、すぐに違う話に変わってしまっています。彼女の内面は監督と脚本家が作り出し、演出家の手を経て役者に渡されると思っていたのですが、なんだか演出家に至るまでにフィアナへの特別な思いがどうなんか読み取れなかったんだよなー(わたしだけ?) その点、弥永さんはフィアナの内面について語ります。 彼女が求められているものがそれなんだから当たり前なのかもしれないけど、そんなの見た経験がないわたしとしてはすごく新鮮。 |
1.フィアナの年齢設定 |
確か監督か誰かがキリコを中心としてフィアナは二つ上、イプは・・・忘れたけど、とにかくそんなに差がない事を語っていたのを見て「ええええー!」と、驚いた記憶があります。 放送当時わたしはまだガキだった事を抜かしても、あれは20歳なんかじゃないだろうと感じてました。あのお色気ムンムンと濃厚な女臭さ。20歳なんてまだピチピチギャル(死語)ですもんね。まあ、わたしのその年は既に終わっていた感がありますが・・・。 答えは「役者の立場だとフィアナの年齢は20代半ばか後半くらいだと思っていた」そうです。「ああいう存在だから年齢はないようなものですけど」とも付け加えていますが。 「やっぱねー、そうだよねー!だよねー!若い女には出せないお色気万歳!」 その夜、わたしは一人頷き続けていたのでした。 |
2.性格づけ |
ウド編、最初のあたりではすごくクールな女性だったフィアナが、なんだか気がついたらすごく女くさくなっていたのはなんでー?って、思っていました。当初は感情なんてないのか、って雰囲気だったのに、ウドの最後、そしてクメンではあれよあれよという間に超女っぽい女になっていて、感情メンでリアクション薄いキリコを完全にブッチギリでリード。 PSの欠点は「情緒反応がなんとか」という台詞で「ああ、ホントはすげー激しい性格って事にしたのかな?」なんて。 演じている側もその路線変更に戸惑い、生々しい台詞の対応をクールorロマンチックでいくか悩んだようです。 うーん、結果どうしたのかは述べられてないのですが、わたしとしてはすげー生々しく、その結果弥永マニアになってしまったのです。 選択賛成。 さらに役について考えて喋るよう訓練されているのでアニメは大変だけど、ボトムズはリアルに感情を追えるのでやりやすかった」とも言っています。納得。 それにしても「あんまり喋ってなかった」って、ねー。主役があんまり喋らないアニメってのもあんま無いかと。もっと喋って欲しかった・・・。 |