![]() |
若い男の足が治る頃、雪も解け始めた。 ある日女は重いバイクのエンジン音を耳にする。 いつも聞く郵便や新聞の配達の音とは違う響きに窓の外を見ようとする前に、外から恋人の声がした。 「見てくれよ、看護婦さんの言った通りだ!治ったんだ!俺はまたバイクに乗ってるよ!」 「ほら、言ったとおリでしょう?医者の言う事は聞くものよ。」 笑いながら応える彼女を彼は引き寄せる。 「乗って。一緒に走ろう」 「でも、この格好じゃ・・・」 「汚れるから?後から着替えればいい」 女の言う事など聞いてるのか聞いてないのか、男は笑顔で彼女を後ろに乗せ、アクセルを開ける。 |